2010年01月06日(水)
京都の平熱 哲学者の都市案内 [小説 > 読書]
昔から読書感想文は苦手だった。なんせ小中高と夏休みの宿題にあった読書感想文を提出した覚えがない(笑)。勝手気ままに文章を書きなぐるのは得意だが(笑)素材を基に文章を書かされるのは苦手だ。
そんな2010年、久しぶりに読み出したら止まらないカッパ海老煎のように気がつけば夜中の三時、みたいな本に出会った。
「京都の平熱 哲学者の都市案内」鷲田清一
著者の鷲田清一を知ったのはかれこれ二十年以上前に遡る。当時アパレル企業で仕事をしていたワタクシは哲学者のくせに(笑)ファッションだのモードだのをテーマに軽い文章を書く輩だな、とやや軽侮の念を以て居たのを覚えている。
哲学に限らず学問(科学)というのは何を対象にしてもそれはそれとして尊重されるべきでゴキブリの生態を研究している科学者が下劣で原子物理学者が高尚だ、というわけでないことを理解したのは後のこと。
この本には京都市バス206号系統沿いの街並みや神社仏閣大学遊郭料亭風体、時には河原町のジュリーまで登場する。ずいぶん詳しいなと思えばこの著者、京都生まれの京都育ち、現在の住まいはワタクシの実家の近所だわ(爆)。そりゃ捻くれるわな(爆爆)。
伝統と歴史の町といいつつ新しもん好きの京都人。
帯にはこうある。
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古い寺社は多いが歴史意識は薄い。
自然そのもより技巧・虚構に親しむ。
けったいなもんオモロイもんを好み、町々に三奇人がいる。
「あっち」の世界への孔がいっぱいの「きょうと」のからくり。
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こうくれば「あっち」の世界と「こっち」の世界の橋渡し役である陰陽師にとって不足は無い(爆)。
最後に裏表紙の帯(本文)から下の文章を送ろう。
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古い町にあっていまの郊外のニュータウンにないものが三つある。一つは大木、一つは宗教施設、いま一つは場末だ。この三つには共通するものがある。世界が口を空けている場だということだ。・・・・・京都という街には、こうした世界が口を空けているところが、まだまだたっぷりある。・・・・・ドラマで描かれるよりはるかに、形而上学的に、妖しい街なのである。
Posted by 陰陽師 at 23時01分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2008年05月24日(土)
階層社会 [小説]
2006年1月付ボツ日記より拾得(笑)、素晴らしい!
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階層社会などと書くと○○がヒステリーを起しそうだが(笑)、、、。
この本、タイトルほど中身に刺激はない、つーか何もない。帯にかかれている文言は中々刺激的でミーハーの私などは「それいけ!やれいけ!」と期待感に△△も張り裂けそうだったのだが、中身は色々なカテゴリーで採取された統計調査の結果の羅列である。しかも筆者自身も認めているとおり、その結果の統計学的有意性は全く検証すらされていない。
よーするに「こんな結果やからこーちゃいまっか!」とテキトーに言ってるだけなのである。散髪屋の床談義や井戸端会議のほうが有用かもしれない。もちろん、これなら陰陽師説法庵のほうがよっぽどタメになる。
新書ってぇのは古今東西の名著を廉価で提供するってぇのが主旨だったはずだが(いつの話や?)いつの間にかその辺の週刊誌と変わらなく、特に最近タイトルで目を引こう引こうとするものだから(それに乗ってる私も私)、ついついこういう無駄使いをしてしまう。
でもまあ下流社会っちゅう言葉には笑ったな。
Posted by 陰陽師 at 16時29分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
2008年01月13日(日)
瀆書読書 [小説 > 読書]
ひたすら読む也。今日の今日までヘッセがノーベル賞作家とは知らなんだことは黙っておこう。
ビジネス本をカウントに入れるのは反則のような気もしますが、まあええっか。
高校生の時、滅茶苦茶可愛い女の子というのが学年に一人や二人居たと思います。でもその娘が卒業後、年齢を重ねるに従って高校時代の印象からほど遠くなっていくか、変わらないままか、さあどっち?
この本、著者の自叙伝と考えるのは余りにも短絡的か?
現在5/50冊
Posted by 陰陽師 at 23時38分 パーマリンク トラックバック ( 0 ) コメント ( 2 )
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